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FOTONA SP Dynamis によるニキビ・ニキビ跡治療のすべて

2波長レーザーの特性を最大限に活かし、ニキビの原因菌から色素沈着・陥凹瘢痕まで、段階的に根本へアプローチする最先端のレーザー治療をご紹介します。
使用機器:FOTONA SP Dynamis / Nd:YAG 1064nm + Er:YAG 2940nm
FOTONA SP Dynamisは、スロベニア・フォトナ社が開発した高性能2波長医療用レーザー機器です。深達性に優れたNd:YAG 1064nmと、表皮への精密な作用が特長のEr:YAG 2940nmを搭載し、ニキビの「今ある炎症」から「残ってしまった跡」まで、一台で包括的にアプローチすることができます。本コラムでは、それぞれの悩みに対する適切な照射モードとそのメカニズムをわかりやすく解説します。
ニキビ(炎症性座瘡)の治療
推奨照射モード
Nd:YAG 1064nm ― PIANO モード / SMOOTH モード

深達性の高い1064nm波長が毛包皮脂腺ユニットに到達します。非剥脱型のため皮膚表面を傷つけず、アクティブな炎症性ニキビにもそのまま照射できます。ダウンタイムが少なく、繰り返し照射しやすいことも特長のひとつです。
- 1抗菌作用(フォトサーマル効果)
1064nmの光がアクネ菌(C. acnes)のポルフィリンを活性化し、菌を熱的に不活性化します。抗生物質に頼らずニキビの根本原因にアプローチできるため、薬剤耐性の心配もありません。 - 2皮脂腺の縮小・抑制
真皮深部への熱作用が皮脂腺を加熱・縮小させ、皮脂分泌量を減少させます。新たなニキビの発生サイクル自体を抑制する効果が期待できます。 - 3抗炎症効果
PIANOモードは真皮温度を緩やかに均一に上昇させることで、炎症性サイトカインを抑制します。赤み・腫れの早期鎮静に効果的です。
補助的アプローチ
Er:YAG 2940nm ― 軽度の角栓・コメドに
表皮への浅い剥脱効果によって毛穴を塞ぐ角栓を除去し、皮脂の排出路を確保します。炎症が落ち着いた時期にNd:YAGと組み合わせることで、さらなる相乗効果が期待できます。
ニキビ跡の治療
色素沈着(赤み・茶色の跡)
Nd:YAG 1064nm ― FRAC3 モード / ロングパルスモード

FRAC3モードによる非剥脱性フラクショナル照射と、ロングパルスNd:YAGによるヘモグロビン・メラニンへの選択的熱作用により、赤みや茶色の色素沈着を改善します。周囲の正常組織を傷つけることなく、肌のトーンを均一に整えます。
陥凹瘢痕(クレーター・凸凹)
Er:YAG 2940nm ― フラクショナル / SMOOTH モード

皮膚表面に微細な穿孔(マイクロチャネル)を形成し、コラーゲン・エラスチンの再生を促進します。フラクショナル照射によって周囲の健常組織を温存しながら、段階的に皮膚をリモデリングします。アイスピック型・ボックス型・ローリング型など、瘢痕の形状に合わせて深達度を調整できます。
- 1フラクショナルリサーフェシング(Er:YAG)
SMOOTH / ABLATIVEモードで表皮〜浅真皮を均一にリサーフェス。コラーゲン誘導と表面平坦化を同時に実現します。 - 2真皮コラーゲン誘導(Nd:YAG)
1064nmの深達熱作用が線維芽細胞を活性化。自然治癒反応を利用してコラーゲンを新生させ、瘢痕の底上げ・平坦化を促します。 - 3色素・血管ターゲット(Nd:YAG)
赤色(ヘモグロビン)と茶色(メラニン)を選択的にターゲット。赤みが残るマキュラー跡や色素沈着に複数回照射で対応します。
推奨治療フロー
Phase 1
炎症・菌の抑制
Nd:YAG PIANO/SMOOTHでアクネ菌と皮脂腺にアプローチ。2〜4週ごと、3〜5回を目安に。
Phase 2
色素沈着の改善
FRAC3 / ロングパルスNd:YAGで赤み・茶色の跡を改善。炎症が鎮静した段階から開始。
Phase 3
瘢痕のリモデリング
Er:YAGフラクショナルで凸凹・陥凹をリサーフェス。Nd:YAGとの併用でコラーゲン誘導を最大化。
Phase 4
仕上げ・定期維持
2波長コンビネーションでテクスチャー・トーンを整える。3〜6ヶ月ごとの定期照射で効果を維持。
| 治療ターゲット | 推奨照射モード | 主な作用 |
|---|---|---|
| 炎症性ニキビ | Nd:YAG 1064nm PIANO / SMOOTH | 抗菌・皮脂腺抑制・抗炎症 |
| 面皰・角栓 | Er:YAG 2940nm 浅層アブレーション | 角質除去・毛穴開口 |
| 赤み・血管性跡 | Nd:YAG 1064nm FRAC3 / ロングパルス | 血管ターゲット・発赤軽減 |
| 色素沈着 | Nd:YAG 1064nm FRAC3 / ロングパルス | メラニン・色調均一化 |
| 陥凹瘢痕 | Er:YAG 2940nm フラクショナル | コラーゲン誘導・瘢痕底上げ |
照射パラメーター(エネルギー密度・パルス幅・スポットサイズ等)は、患者様の肌タイプ・病変の深さ・フィッツパトリック分類に応じて個別に設定します。治療効果は通常3〜6回のシリーズ照射で段階的に現れます。詳細は医師によるカウンセリングにてご確認ください。
記事監修医師
BelleViaClinic 院長
加藤 秀輝
日本専門医機構認定
形成外科専門医・指導医
整形外科専門医
日本美容外科学会 (JSAPS) 専門医
日本頭蓋顎顔面外科学会 専門医
【他資格・所属学会】
大学医学部を卒業後、形成外科および美容外科の最前線で研鑽を積み、日本専門医機構認定の形成外科専門医を取得。通算20年以上のキャリアの中で、JSAPS専門医をはじめとする複数の専門資格を保有しております。これまで多くの症例に向き合い、技術の研鑽を絶やすことなく続けてまいりました。
専門医としての誇りと責任を胸に、常に「本物の治療」を追求しています。私のポリシーは、単なる一時的な変化ではなく、中長期的に効果が続く質の高い医療を提供することです。患者様お一人おひとりの悩みに真摯に向き合い、最適なデザインと確かな技術をお約束いたします。
